管理組合の屋外駐車場の契約をしている区分所有者(Aさん)が、その区画に上屋を設置されました。Aさんは、その区画の使用料を毎月払っているのだからどのように利用しようと勝手だと主張されています。
一般的にマンションの屋外駐車場は区分所有者全員の共用部分にあたる敷地上に、特定の区分所有者に車を駐車する専用の使用権を認める契約です。それ故、契約に特別の約定のない限り、管理組合(B)と契約者(A)との間の駐車場使用契約は約定の自動車を駐車する以外の目的に使用してはならず、他の共用部分の使用方法と同様に当該自動車以外の何物も置くことも建築することもできないことになります。したがってAの設置した上屋は速やかにAの責任(費用の負担など)において原状回復されるべきです。
場合によっては、BはAに対し、違約金の請求や、契約の解除を行うことができます。なお、駐車場に上屋を設置する行為は「共用部分の変更」にあたりますので、組合員総数及び議決権総数の各4分の3以上の議決を得て、上屋を建築することもできますが、この場合は管理組合が上屋を建築するのが一般的ですし、本問の場合、このような議決を得ていないので、先の結論と同様になります。
編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1990年6月掲載