マンション管理に関する法律トラブル相談室総会・理事会の運営


組合員名簿の閲覧を拒否できる正当な理由の範囲はどこまでか

マンションの一般組合員です。理事長(管理者)の目にあまる職務怠慢があるため、管理規約に基づき組合員総数および議決権総数の5分の1以上の組合員の同意を得て、理事長解任を決議とする臨時総会の招集を理事長に請求したところ、理事長はこれを拒否しました。臨時総会を直接招集するために、理事長に組合員名簿の閲覧を求めたところ拒否されたためマンション管理会社に名簿の閲覧を求めましたが、理事長の許可がなければ応じられないとの回答がありました。組合員名簿の閲覧を拒否できる正当な理由の範囲はどこまでなのでしょうか。

区分所有法では組合員名簿の閲覧については特に規定していませんが、管理規約で規定していることが一般的です。
 マンション標準管理規約第64条の2では「理事長は、組合員名簿及び居住者名簿を作成して保管し、組合員の相当の理由を付した書面による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる」と定められています。
 規約で前記のような定めがある場合、理事長が正当な理由なく組合員名簿の閲覧を拒否することは職務違反となります。閲覧を拒否することができる正当な理由としては次のことが考えられます。
①組合員名簿情報に基づき社会通念上許容される範囲を超える電話・訪問・文書配布等を執拗に行うことが予測される場合
②目的が不明確又は個人的な情報収集である場合
③深夜又は早朝の閲覧請求の場合
などです。
 なお、管理会社は閲覧書類の保管当事者ではなく、管理組合との管理委託契約に基づき組合員情報を取り扱っている立場ですので、管理組合(理事長)の許可がなければ入居者名簿の閲覧に応じることはできないでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士

2014年3月掲載(2025年2月更新)

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