法律トラブル相談集

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電波障害対策に関するトラブルについて
 築八年のマンションです。マンションの建築に伴い発生した電波障害対策として、事業主がマンションから当該住戸へ道路をまたぎケーブルを張り、管理組合がこれらの設備を管理しています。先日、通行中のトラックがそのケーブルを引っ掛け断線しました。トラック側は、「荷姿の高さは三・五メートルであり法律を守っている」とのことです。ケーブルを設置したのは事業主ですが、管理組合に責任がありますか。

answer

 電波障害対策のために、道路をまたいでケーブルを設置する場合、道路法施行令によれば、車道においては高さ四・五メートル、歩道においては二・五メートル以上の高さにケーブルを設置しなければならないことになっています。
 そこで、事業者の責任ですが、当初からケーブルの高さを三・五メートル以下に設置していた場合は、その設置に瑕疵があることになりますが、当初は道路法施行令の規定を充足していた場合には、責任はありません。
 また、本件ケーブルの設置に瑕疵がある場合も、管理組合が事業者から贈与を受けた場合には、原則として瑕疵の責任を問うことはできず(民法第五五一条)、本件ケーブルを売買で取得した場合に責任を問うことができ、これを瑕疵担保責任といっています。すなわち、売買により取得した物に、隠れた瑕疵があった場合には、その瑕疵を知ってから一年に限って、損害賠償、場合によっては売買契約を解除することができるのです(民法第五七〇条、第五六六条)。ここに「隠れた」というのは、通常人の注意を払っても発見できないことをいい、「瑕疵」というのは、その対象物について通常有すべき品質、性能を有しないことをいいます。
 そこで、本設問の回答ですが、事業者の責任は、事業者が道路法施行令の規定に反する高さ以下に本件ケーブルを設置していた場合で、事業者が管理組合にこのことを隠して譲渡し、管理組合がこれを知らなかった場合には、瑕疵担保責任を追及されることになります。
 そうでない場合には、例えば、当初道路法施行令に違反することなく設置されていたが、時間の経過とともに、ケーブルの自重や金具の緩みなどのために、本件ケーブルが三・五メートル以下に垂れ下がった場合には、所有者の管理が悪かったということになります。
 なお、荷姿三・五メートルのトラックが、道路交通法に違反して本件ケーブルの設置してある道路を違法に通行した場合で、道路法施行令に違反して事業者が設置したまたはその後の管理組合の管理の落ち度により三・五メートル以下に垂れ下がった本件ケーブルを引っ掛けた場合には、トラックに道路交通法(安全運転義務違反)の違反があるとしても、通常は、本件ケーブルを断線させた責任までは問えないでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所本田兆司弁護士

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