法律トラブル相談集

修繕工事

理事長発注の修繕工事が不十分な場合は
 管理組合員ですが、理事長が発注した修繕工事(工事費用八〇〇〇万円)に関し、施工業者が仕様を落として施工したり、施工が不十分な点がみられました。理事長に申し入れても十分な対応が得られません。どうしたものでしょう。

answer

 理事長(管理組合法人では理事、法人でない管理組合では管理者のことを言います)は、委任契約として、対外的には管理組合を代表して契約などの行為を行い、対内的にはその業務を執行する地位にあり、これらの行為を行う場合、善良な管理者としての注意義務を負うことになります。通常、本問のような大きな工事を発注する場合は、理事会に諮り、その仕様を定め、事前に見積もりを依頼し、それに基づき契約代金を決定したうえで、本問の工事契約を締結することになるでしょう。また、施工業者が工事の仕様を変更する場合には、必ず事前に発注者の承認を得て、変更に伴う修正の見積書をもとに、工事代金の増減について理事長と協議することが必要であり、理事長は理事会に諮り、契約を変更し、施工が不十分であれば、理事長は当該個所の手直しを求めることになります。
 本問のように仕様を落として施工したり、施工が不十分な場合には、理事長は当該個所の契約どおりの工事の施工を求め、不十分な施工の補修を求めることになります。
 ところが、設問では、理事長が十分な対応をとらないとのことですので、理事長を解任する手続きをとることもできます。それだけでなく、理事長が善良なる管理者としての注意義務を尽くさず、管理組合に損害を与えた場合には、その損害を賠償する必要も生じます。また、理事長が施工業者に対して利益を与える意図がある場合には、他人のために事務を処理するものが、自己や第三者(本問の場合は施工業者)の利益を図り、その任務に背いた行為をなし、財産上の損害を加えたとして、刑事上の背任罪(懲役五年以下または五〇万円以下の罰金)を問われることにもなります。
 いずれにしても、理事長は管理組合の重要な職務を行う権限を有していますので、自覚と責任感をもって、その職務を遂行することが必要でしょう。

編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所本田兆司弁護士

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