法律トラブル相談集

管理費の滞納問題

高額滞納者の住戸を競売にかけたいのですが
 管理費の高額滞納者に対して訴訟を行い、判決を得ましたが、差し押さえできるようなものがなく、抵当権もたくさん付いているため、当該住戸も競売にかけることが難しい状況です。何かいい方法はありませんか。

answer

 本問では、管理組合は、民事訴訟により判決を得ているということで、区分所有者に対して、その財産(本問の場所は区分所有建物)に強制執行をすることができます。強制執行の方法は、不動産競売になります。しかし、区分所有者の建物には、抵当権がたくさん付いているということで、このような場合、抵当権の債権額が建物の時価を上回り、競売代金が全額抵当権者に弁済され、管理組合が配当を受けられない場合、裁判所は競売をする意味がないと判断し、請求は却下されてしまいます。つまり、本問のように差し押さえる財産もなく、住戸を競売にもかけられない場合は、債務名義(判決文や公正証書などの執行力のある文書)による対応は事実上不可能ということになり、抵当権者による競売を待ち、その後区分所有法第八条に基づき、落札した所有者に請求するというのが一般的です。
 しかし、抵当権者による競売請求がなかなかされない場合、管理組合の未収金は増える一方となります。その場合は、債務名義による方法でなく、義務違反者に対する措置として区分所有法第五九条の区分所有権の競売請求を行い、区分所有法第八条に基づく請求が可能です。最近の判例では、区分所有法第五九条による競売の目的は配当を得ることではなく、あくまでも区分所有者の共同生活維持のために、悪質な区分所有者の排除を目的とするものであると判断し、高額滞納者に対しても競売を認めています。そして、この競売手続で、新しい区分所有者(競落人)に、滞納管理費を支払ってもらって、滞納をなくすことができるのです。
 この競売請求を行うには総会の特別決議(区分所有者および議決権の各四分の三以上)が必要です。また、他の方法によっては、その障害を除去することができないことを裁判所に対して証明する必要がありますので、滞納者に対する催促、請求の記録など、どのような対応を行ったか明確に記録しておくことが重要となります。

編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所本田兆司弁護士

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