法律トラブル相談集

管理費の滞納問題

信託された住戸の管理費等の請求等は誰に行うのか
 理事長をしています。滞納者Aに対して訴訟を行うため、登記簿謄本を取り寄せたところ、所有権移転という記載があり、その原因は信託で受託者Bとなっておりました。
 訴訟および今後の管理費等の請求は、A、Bどちらに行えばよいのでしょうか?

answer

 信託とは、ある人(委託者)が一定の目的のために、財産権の処分をし、この処分の委託を受けたもの(受託者)が、委託者との契約により定められた目的に従い、その管理または処分をすることをいいます。
 信託の成立により、信託の目的となった財産は受託者に帰属することとなります。
 そこで、本件設問では、住戸の区分所有者であるA氏が、信託の目的としてその住戸を第三者に賃貸するために、信託の成立があれば、住戸の区分所有権がA氏からB氏に移りますが、この信託の目的とされた財産は、受託者の財産とは独立した性格の財産となります。
 したがって、信託財産は受託者の所有に属するが、受託者の固有の財産から独立し、受託者に対する債権を有する者から強制執行をすることはできません。
 信託にはこのような制限がありますので、通常は、受託者がその住戸を賃貸借することや総会における議決権の行使を行うことはできると考えられますが、管理費等の請求については、受託者には管理費の支払い義務はないといえます。
 また、管理組合が組合員の住戸の登記簿謄本を確認する義務はありませんので、区分所有者であるA氏に請求するのも当然です。
 しかし、A氏から住戸を信託したので、受託者B氏から管理費等を支払いたい旨の届出があった場合は、B氏から支払いがあれば、これを受領するのは問題ありませんが、B氏から管理費等の支払いがなく、これを請求する場合は、A氏に請求するのを怠ってはいけません。
 また、管理費等の請求のために訴訟を提起する場合は、B氏には法的に支払義務がありませんので、A氏を被告として訴訟を行うことになります。

編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所本田兆司弁護士

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