法律トラブル相談集

管理費の滞納問題

債務弁済の充当方法(順位)について
 私は理事長をしております。当管理組合は毎月末日に翌月分の管理費等を支払うこととなっていますが、二〇〇三年九月分より、月々二〇〇〇〇円の管理費等を五ヶ月分滞納している方がいます。その未払金額に年利一五%の遅延損害金を加えて請求することができると規約に記載があり、それに基づき遅延損害金を請求しました。
 一月二〇日にその滞納者から三〇〇〇〇円入金があったのですが、元金・遅延損害金どちらから充当するのですか。

answer

 この度のケースを、表にすると、左表のとおりとなります。

債務弁済の充当方法(順位)について

 まず、民法によると費用・利息が発生している場合は、費用・利息・元金の間の充当方法(民法第四九一条一項)によれば、まず費用(例えば、売買契約費用・競売費用・執行費用等の訴訟費用など)、ついで利息、そして残額を元金に充当するべきとされています。なお、ここでいう「利息」には、遅延損害金も含まれます。費用は発生していないとすると、まず遅延損害金、次に元金に充当するということです。元金の充当については、民法によると、当事者の一方(第一次に弁済者(組合員)、第二次に弁済受領者(管理組合))が充当方法を指定していれば、指定弁済充当(民法第四八八条)によります。当事者のいずれからも指定がない場合は、法定弁済充当(民法第四八九条)となります。指定弁済充当とは、例えば弁済者が「入金をした場合は支払期限の新しい元金から充当すること」と指定した場合、まず、「番号一、二、・・五」の遅延損害金三三三五円に充当し、次に支払期限が最も新しい「番号五(二〇〇〇〇円)」の元金に充当し、次に新しい「番号四(二〇〇〇〇円)」の元金の一部に残金六六六五円を充当することとなります。そうすると、「番号四」の元金二〇〇〇〇円は、一三三三五円となり、「番号三、二、一」の元金はそのまま残ります。
 法定弁済充当については、債務者にとって弁済の利益が多いものから充当する(民法第四八九条二項)ことと定めてあり、債権が複数ある場合(本件の場合、「番号一〜五」、計五個の債権)については、確定期限の有無・利息の有無・利率の高低などが充当の優先基準となります。本件ではそれらの基準において、債務者の利益が各同一ですから、このような場合は、支払期限の古いものから充当する(民法第四八九条三項)とされています。
 よって、「番号一、二、・・五」の遅延損害金三三三五円に充当し、そして支払期限が最も古い「番号一(二〇〇〇〇円)」の元金に充当し、次に古い「番号二」の元金に残金六六六五円を充当することとなります。そうすると、「番号二」の元金は一三三三五円となり、「番号三、四、五」の元金はそのまま残ります。
 なお、このような弁済充当をした場合には、必ず滞納者に書面で残管理費の額を通知しておきましょう。滞納者に思い違いがあると、後に紛争のもととなるからです。

編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所本田兆司弁護士

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