法律トラブル相談集

総会・理事会の運営

出席者2人で開催した総会とその議事録について
 総会を開催しましたが、実際に出席したのは議長と区分所有者一名のみで、後は議決権行使書による出席でした。区分所有法で「議長及び集会に出席した区分所有者の二人がこれに署名押印しなければならない。」とあるため、議事録署名人として「総会に出席していない議決権行使書を提出した区分所有者」を議事録署名人としました。法でいう「出席した」とは、現に出席したことを指すのでしょうか。この議事録は、有効でしょうか。

answer

 区分所有法第四二条によれば、議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び集会に出席した区分所有者二人がこれに署名押印しなければならない、と規定しています。
 この規定によれば、法はそもそも出席者が議長を含めて二人で議事を進行することを想定していないといえます。
 すなわち、総会は区分所有者の意思を決定する重要な会議ですので、二人しか出席者がいない場合には、区分所有者に連絡を取り、できるだけ多くの区分所有者に出席してもらって、議事を進行する必要があるといえます。
 ところで、本問では、出席者二人で総会を開催し、議事を進行してしまったということになりますが、ここに「出席した」とは現に総会に出席し、議事の経過を確認したことを要し、「書面議決者」は適法な議事録署名者といえませんし、また、議長と出席した区分所有者一人だけが署名した議事録も有効とはいえません。
 それゆえ、区分所有者から議事の結果を争われる場合もあり、管理組合の理事長は、議事録に記載された議事の経過などを法的に確認することが必要なこともでてきます。
 一方、適法(有効)な議事録が作成されたとしても、議事録に記載された議事の経過などが存在したかどうかは別の問題であり、例えば、書面決議を含めて過半数に達していないのに、議事録に可決されたと記載し、議長と出席した議事録署名者二人が署名をした場合にも、議事録は適法(有効)であるが、その議事の結果は法的効力を有しません。
 しかし、議事録が適法(有効)に作成されていれば、議事録に記載のある議事の結果が存在したと法的に推認されるので、これに異義のある者が不存在を証明することを要します。
 以上のとおり、議事録署名者が議長と出席区分所有者一人しかいない場合は、適法(有効)な議事録を作成できませんので、総会は区分所有者の意思を決定する重要な会議であり、また、法的紛争を回避するためにも、議長は総会を流会とし、再度総会を招集するのがよいでしょう。
 ただし、どうしてもほかに一人も出席できない場合には、仮の議事録とし、次回総会までに特段の「異議」がなければ、議事の経過及び結果が追認されたと考えてもよいでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所本田兆司弁護士

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