法律トラブル相談集

総会・理事会の運営

任期の途中で辞任した理事長が議事録を作成してくれない
 定期総会の際に理事会役員の不祥事が発覚したため、役員全員が任期を残して辞任してしまいました。そのときの理事長は不祥事が記載されるためか三ヶ月を過ぎても議事録を作成しようとしません。このような場合、新理事長が議事録を作成・配布することができるのでしょうか。

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 区分所有法四二条一項には「集会の議事については、議長は議事録を作成しなければならない」と規定し、議長(一般的な規約では理事長が務めます)が議事録を作成する義務のあることを規定し、同条二項・三項には「議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び集会に出席した区分所有者の二人がこれに署名押印しなければならない」と規定し、議事録に記載する内容と作成手続を規定しています。この規定を設けた理由は、本法により、集会の決議が重要性を増したことによって、議事録が正確に記載される必要性を生じたためです。
 「議事の経過」とは、開会、議題、議案、討議の内容、表決方法および閉会などをいいますが、その要領で足りるので、経過を知りうる程度に要約して記載することになります。
 「結果」とは、表決を行って可決されたか否決されたかということであり、決議の成否が問題とされる場合もあるので、その根拠を示すために、各議決数を記載しておくことが必要です。
 さて、本問によると、理事長(議長)が議事録を三ヶ月過ぎても作成しないということですが、議事録を作成しないこと、また、記載すべき事項を記載しないことや虚偽の記載をすることは同法四二条に違反する行為であるとして過料に処せられることになります(同法七一条三号)。それゆえ、集会の議長を務めた前理事長に議事録を作成するよう説得することが必要でしょう。
 ところが、前理事長が説得しても議事録を作成しない場合に、本問の新理事長が議事録を作成することができるかということですが、議事録の作成義務者はあくまでも集会の議長を務めた前理事長ですので、新理事長であろうとその他の集会の出席者であろうと、同法四二条にいう集会の議事録の作成者にはなり得ません。
 しかし、前理事長がどうしても議事録を作成しない場合は、これにかわるものとして、先の集会の議事の経過及びその結果の資料とするために、同法四二条の規定にしたがって、集会に参加した者(新理事長と二人の区分所有者)が署名押印した報告書を作成しておくのが良いでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所本田兆司弁護士

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